ごあいさつ
第36回高崎音楽祭の開催にあたって
ジャンルも世代も越えて、音楽が行き交う街へ。
1990年に始まった高崎音楽祭は、地域の皆様に支えられながら歩みを重ね、今年で第36回を迎えます。「音楽のある街 高崎」という言葉とともに育ってきたこの音楽祭は、いまや市内外の多くの音楽ファンにとって、秋の風物詩となりました。皆様のご支援とご参加に、心より感謝申し上げます。
今年も、ジャンルの垣根を超えた多彩なプログラムをお届けします。
オープニングを飾るのは、大友直人指揮・群馬交響楽団による無料招待公演。高崎芸術劇場に、豊かで力強い響きが広がります。
クラシック、ポップス、ジャズ、邦楽、ラテンなど、第一線で活躍するアーティストが続々と登場します。
鼓童による魂を揺さぶるステージ、スターダスト☆レビューの心弾むパフォーマンス、堺正章 to MAGNETSによる豪華ユニット、菊池洋子の透明感あふれるピアノ、東京六人組による室内楽の妙など、初出演の個性豊かなアーティストたちが、高崎の秋に音楽の彩りを加えます。
大橋トリオも2021年以来、再び登場。成熟した音楽世界が、高崎の夜をやさしく包みます。
「ダイニングノーツ」では、orange pekoe、大西順子セクステット、森山威男カルテットが登場。美味しい食事とともに上質な音楽を楽しめる、大人のための特別な時間をご用意しています。
圧巻のハーモニーで観客を魅了してきたゴスペラーズが、ビッグバンドとの共演で再び登場。壮大なサウンドに包まれる迫力のステージを、どうぞご堪能ください。
そして、高崎音楽祭から生まれ、今年30周年を迎える熱帯JAZZ楽団が登場します。記念すべきこのステージでは、ミュージカルや映像で活躍する城田優、魂の歌声をもつ福原みほとのスペシャル共演が実現。音楽祭の歩みと進化を体感できる、特別な一夜になることでしょう。
沖縄の音楽文化を継承し、国内外で活躍を続ける古謝美佐子&玉城千春のデュオは、澄んだ歌声で沖縄の風をさわやかに運び、会場を優しく包み込みます。
また、小さなお子さま連れのご家族にも楽しんでいただける「高崎こどもコンサート」を今年も開催。0歳から入場可能なオーケストラ公演で、音楽とのふれあいの喜びをお届けします。
ジャンルも世代も越えて、あらゆる音楽が一堂に集う高崎音楽祭は、まさに“音楽の交差点”と呼ぶにふさわしい場となっています。
今年は18日間にわたり、高崎芸術劇場を中心に、街のあちこちで音楽の風景が描き出されていきます。
高崎という都市の文化の厚みと、それを受けとめる人々の存在があってこそ、音楽祭は深く息づいてきました。知らなかった音楽に出会い、誰かと感動を共有する――そんな体験が、今年もこの街で静かに重なっていくことを願っております。
どうぞ「第36回 高崎音楽祭」を、存分にお楽しみください。
高崎音楽祭委員会 会長
児玉正蔵
高崎市長
富岡賢治