ごあいさつ
第30回高崎音楽祭の開催にあたって
高崎芸術劇場の魅力は高崎音楽祭で
高崎の秋を彩るイベントとして、高崎市民はもとより県内外の音楽を愛する方々にもすっかり定着した「高崎音楽祭」が、今年で30回目を迎えました。高崎音楽祭は1990年の市制90周年の記念事業として開催した「第1回 アルゼンチンの風」を皮切りに、高崎の新しい都市文化の創造と高崎の新しい都市づくりの息吹を発信する音楽イベントとして開催してまいりました。
高崎は、群馬交響楽団という地方オーケストラ発祥の街であるとともに、吹奏楽や合唱を中心とした市民の音楽活動の盛んなまちです。高崎駅周辺では、ほぼ毎日のように若者による路上ライブが行われています。つい先日は路上ライブの祭典「どこもかしこも」が開催されるなど、老若男女を問わず、さまざまなジャンルの音楽活動がアクティブに展開されています。さらには、日本の音楽シーンをリードする人材を多数輩出してきました。このような「音楽のある街高崎」を象徴し、さらにリードしていくイベントが高崎音楽祭です。
30回目の節目にあたる今年の高崎音楽祭は、会場を高崎芸術劇場に移し、これまで以上に幅広いジャンルと高崎音楽祭ならではのプログラムや共演をお送りいたします。
国内トップクラスの音響と言われる「大劇場」で最初に登場する加藤登紀子と森山良子は初共演。群馬交響楽団と共に華やかにオープニングを飾ります。群響のミュージックアドバイザー・小林研一郎指揮による<コバケンの巨人>は、高崎芸術劇場初の本格的クラシック演奏会です。群響が新ホールでどんな演奏を聞かせてくれるのか、個人的にも非常に期待しています。現役世界最高のピアニスト、マルタ・アルゲリッチとその弟子酒井茜によるピアノデュオも聞き逃せません。そしてゴスペラーズは今年もビックバンドと共に美しいハーモニーを奏でてくれることでしょう。
さまざまな演出が可能なホール「スタジオシアター」でも、松井常松、夏木マリ、りんけんバンド、PERSONZ、クレイジーケンバンド、山中千尋、渡辺貞夫などロック、ポップス、ジャズと多彩なジャンルの公演を企画しました。特に最終日に行われる「el tempo」は、リズム楽器のみの即興演奏というかつてない演奏形式で行われる実験的で刺激的なコンサートです。県内初のクラシック専用ホール「音楽ホール」では、世界的なギタリスト、ラルフ・タウナーや仲道郁代のピアノリサイタルを開催します。
今年の音楽祭は、高崎芸術劇場の魅力をさまざまな角度から感じることのできる公演になると確信しております。高崎音楽祭にお越しいただいた皆様が、新しい音楽との出会いをとおして、素晴らしい感動を胸にしていただければ幸いです。そうして生まれた「感動と共感」を高崎のまちづくりの新たな力にしてまいります。
結びにあたり、第30回高崎音楽祭の開催に多大なるご支援、ご協力を賜りました皆様に感謝を申し上げ開催の挨拶とします。
高崎音楽祭委員会 会長
高崎商工会議所 会頭
児玉正蔵
高崎市長
富岡賢治